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トレードシフトの魅力は「すべての企業を1つのプラットフォームでつなげること」 ー リクルートストラテジックパートナーズ代表 インタビュー

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今年1月にトレードシフトジャパンおよびサービス提供を行うTradeshift Holdings Inc. への出資を決めた、RSPファンドを運営する株式会社リクルートストラテジックパートナーズ代表取締役の岡本彰彦様(以下敬称略)に、投資の経緯と理由、今後トレードシフトに期待することについて、弊社代表の大久保がお話しを伺いました。

大久保: トレードシフトへ投資することになったきっかけを教えてください。

岡本: 現在リクルートストラテジックパートナーズではP2P、業務支援、金融、教育、技術インフラなど、テクノロジーによって既存の業界をディスラプト(破壊)する可能性を秘め、かつリクルートの既存事業領域との親和性も高い国内外の企業に投資活動を行っています。将来性のあるテクノロジー企業をグローバルな観点でリストアップし、そのリストから投資の候補企業を絞り込んでいきますが、私共がクラウド系企業のリストを精査している段階で、欧米で急速に参加企業を増やしているトレードシフトに目が留まりました。ビジネスモデルにも非常に興味をもったので早速日本法人にコンタクトし、事業内容やこれまでの実績、今後の成長戦略などをヒアリングしました。デューデリジェンスの最終段階では本社でCEOのクリスチャン・ラング氏にも直接インタビューし、ラング氏が描く将来ビジョンや、既に欧米で50万社が参加している実績などを踏まえ、これは日本市場でも急成長する可能性が高いと確信し、投資案件として社内で検討を始めました。

大久保: トレードシフトの魅力はどのようなところでしょうか。

岡本: 「世界のすべての企業を1つのプラットフォームでつなげる」という壮大なミッションをもつところです。個人同士がネットワークでリアルタイムにつながりコミュニケーションをとることが当たり前となった時代に、企業はそのネットワークの力をフルに活かしきれていないと感じていました。トレードシフトはコンシューマー市場で成功したSNSサービスのような直感的に使えるというインターフェースとオープンなネットワークを武器に、グローバルレベルで参加企業を伸ばしてきており、すべての企業をつなげるという夢のような話を現実にするポテンシャルを持っていると感じています。本当に世界の企業が1つのプラットフォームでつながったら、今までのビジネスのやり方を根底から変えていくでしょう。このような破壊的なイノベーションを生む可能性を感じさせるIT企業は他にはないと思います。

大久保: 今後、トレードシフトに期待するところを教えてください。

岡本: 日本においては未だに営業が紙の請求書を取引先に直接持っていったり、取引文書にはとりあえず社印を求めたりする商慣習が根強く残りますが、企業のグローバル化が進み、デジタル署名などのテクノロジーも普及して久しい現在において、その価値や意味合いは薄れてきていると感じています。また、それ自体に疑問を投げかけ改革を率先して進める企業も今までありませんでした。私共はこうした日本市場のガラパゴス的な商慣習をトレードシフトが普及することで破壊してもらいたいと考えています。もちろん、多くの企業で環境などに配慮しペーパーレス化などの取り組みが昔から行われていると思いますが、そのほとんどが自社内における努力で、企業間の取引においてはまだ紙で行われていることが多いのです。中小企業も含めて企業の会計はほとんどシステム化されてきている時代に、そこからのデータをわざわざ印刷して取引先に送り、取引先もそれを自社のシステムに手入力するというプロセスは、誰から見ても非効率です。トレードシフトが日本企業にも普及していくことで、取引がデジタル化され、よりスピーディーで効率的な取引や会計業務、取引先とのコラボレーションが促進されることを期待しています。

大久保: 今日は、お忙しい中、貴重なお時間を頂きまして、ありがとうございました。