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ビジネスの未来 – 成否を分ける7つのトレンド

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5年前、ネットスケープの共同創設者マーク・アンドリーセンは「ソフトウェアが世界を飲み込んでいる」という名言を残しましたが、ビジネスほどその影響を受ける分野はないでしょう。ソフトウェアは音楽や出版、小売、広告など様々な分野で既存ビジネスを飲み込み、今や金融、タクシー、宿泊業などのサービス業でさえも新しいインターネットビジネスによって飲み込まれようとしています。しかしながら、皮肉にもビジネスに携わる人々こそ、その変化に対応しきれずにいるのではないでしょうか。

「コマンド・アンド・コントロール」で縦方向の指揮統制によるガバナンスが主流の時代には、ERP(統合業務ソフト)システムは上手く作動していました。しかし、小さなネットベンチャー企業がゲリラ的に登場し、大企業を脅かす今の時代においてシステムに求められるのは、柔軟性、俊敏性、そして適応力です。これらが企業の競争力を決定する鍵となるでしょう。

このような背景の中で様々な領域においてデジタル・ディスラプションが起きています。以下の7つのトレンドは現在同時進行し、既存のビジネスのあり方を根本的に変え、そして私たちの生活や仕事の仕方も大きく変えようとしています。

 

1.クラウド

将来的には全てのデータがクラウド上にあるような状況となり、正確な情報をリアルタイムに取得し、意思決定できるようになるでしょう。請求書のステータスがどうなっているかなどを知るために時間を費やす代わりに、企業の競争力を生み出す大切な業務に人的・時間的資源を使えるようになります。今後私たちはクラウドサービスが従来と比べて大幅にコストを削減しつつ、エンドユーザーの満足度を上げ、ビジネスに結果をもたらしながら、コンプライアンスを確保していく様を見ることになるでしょう。

 

2.モビリティ

小型化したモバイルコンピューターによって、私たちは常にどこからでも情報ネットワークにアクセスでき、バーチャルにコラボレーションすることができます。顧客や取引先、ビジネス・パートナーと24時間365日、いつでもつながることができるようになっていきます。これがサプライチェーン全体における、すべての取引プロセスに適用された時、ビジネス全体に大きな変革をもたらし、どれほどビジネスを加速するかを想像してみてください。

 

3.ソーシャル

各部門が独立して業務を遂行し、採算に責任を持つ仕事のやり方が推奨されていた時代もありましたが、今では役割や部門を超えて知識や情報を共有し、協力し合う環境が必須になっています。こうした情報共有のネットワークは、企業の壁を越えて取引先やビジネスパートナーにまで及んでいます。これらがサプライチェーンに及ぼす影響は計り知れません。

 

.ビッグデータ

CPUの処理速度がムーアの法則に従い加速度的に向上している今日、過去には不可能だった膨大なデータから意味のある情報をリアルタイムに抽出することができるようになっています。現場作業員の詳細なオペレーションのデータや、購買や支払いに関わるデータなど、従来企業にとって一見価値が低いと思われるようなデータも蓄積・分析することで、新しい業務改善やビジネスのヒントになるようなものが見つかるかもしれません。ビッグデータの処理技術の向上によって、ゴミの山から宝を探すことは、もはや夢ではないのです。

 

5.ミレニアル世代の労働力

2000年以降に成人となった、現在の20~35歳くらいの米国の若者を指すミレニアル世代は、物心ついた時から携帯やインターネットが世の中に存在し、どこにいようが常に何かとつながっていることを当たり前のこととして生活しています。また、ミレニアル世代はバックオフィス(事務管理部門)で単純な事務処理をすることを望んでいません。彼らが望むのは、他のグループと密にコラボレーションしながら、会社の大きなビジネスに貢献するといった、やりがいのある仕事です。自動化出来るところをあえて人力で行おうとすれば、ミレニアル世代は失望し、会社を去っていきます。会社の将来を背負うミレニアル世代の思考方法や価値観を無視して、ビジネスを回していくことはできません。自動化やデジタル化は単なる効率アップではなく、社員のモチベーションアップと事業継続性のための重要な施策なのです。ミレニアル世代についてはこちらでも詳しく説明しています。

 

6.ビジネスが変化するスピード

ビジネスが絶え間なく変化することは、世界経済における新しい常識となっています。変化する市場環境に追随していく能力は、企業の競争力の源泉となる一方、追随できない企業は大企業であってもあっという間に市場シェアを失っていきます。変化への対応力と俊敏性を向上する取り組みは単に部門やプロセスの問題ではなく、企業全体として考えなければいけない問題です。企業全体の部門・プロセスが同期して市場にアウトプットを迅速に出していくことが求められています。

 

7.社内外とのコラボレーション

消費者行動も複雑化・多様化し、ある商品やサービスを消費者に提供するスピードも求められる今、自社と取引先を含むサプライチェーン全体が同期して動く必要があります。より簡単でスピーディなコラボレーションが求められるにつれ、社内や社外といった境界線は消えていくでしょう。社内外が1つのサプライチェーンとして機能するためには、取引先やパートナーとのより洗練された戦略的な関係が必要です。

 

未来のビジネスは、これらの7つのトレンドがお互いに強く影響し合って形成されていくでしょう。トレードシフトはこの7つのトレンドを常に意識し、お客様のビジネスのスピードアップと企業の大きさを問わない自由なコラボレーションを、シンプルなプラットフォームによって実現します。

「ビジネスをデモクラタイズ(民主化)」

それこそがトレードシフトを起業した理念であり、われわれの使命だと考えています。

 


トレードシフトは、ビジネスをもっと自由に、よりスピーディなものへと変革します。